日本経済史ゼミ

教員名 小林 信介
研究テーマ 満州移民
E-mail kobashin@staff.kanazawa-u.ac.jp

ゼミの紹介

国際化が不可逆的に進展している昨今では、いわゆる「国際人」になることが求められています。ではその国際人とは、具体的にどのような人物なのでしょうか。諸外国の事情に精通していることが果たして国際人の要件でしょうか。それだけではないと思います。それだけでよいと思っている人は、海外から見れば日本もまた外国であることを忘れてはないでしょうか。自国を理解し、その上で他国を理解できる人こそが本当の国際人であると思うのです。逆に言えば、日本人が国際人になるためには、日本を知らなければなりません。その一方で、「なぜいま国際化なのだろう」とか「格差社会ってなんだろう」という今日をよりよく知るには、歴史的な視点が欠かせません。日本経済史ゼミは、こうした要請に応えていくことを目指します。

さて、日本経済史ゼミでは、経済の動きを通して日本史を学びます。教員の専門が近代史なのでゼミのテーマも近代が多くなるかも知れませんが、ゼミ生個人の研究テーマは自由です。ただし、そのテーマは自分で見つけることが必要です。それは自分の意見を持つということにもつながります。そうした自分の意見を土台にしてほかのゼミ生と議論を積み重ねて、最後には論文としてまとめてもらいます。そういえば、「議論」もまた国際人に求められる資質といえます。相手の言い分を唯々諾々と受け入れたり、逆に自分の主張をごり押ししたりしている限り、国であれ人であれ良好な関係は築けません。このゼミのなかで、日本史を学びそして議論を繰り返し、ぜひ「日本を語れる国際人」になってもらいたいと考えています。

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