社会政策論ゼミ

ゼミの紹介

私たちの生活は、その形態は違っても働くことによって成り立っています。高度経済成長を実現した日本は、社会全体としては、仕事を得られれば生活が一定程度保障される社会でした。しかし、90年代半ば以降、正社員で働くことが標準であったのに対し、非正規雇用に就く者が全体の4割に達しようとしています。このように、雇用の在り方の大きな変化によって、貧困にさらされる労働者が増えてきているのです。

こうしたなか、「限定正社員」、「ワーキング・プア」、「過労死・過労自殺」など働き方・働かせ方をめぐる諸問題が噴出しています。労働者の労働・生活条件の悪化が深刻化していく背景として新自由主義的な規制緩和路線があるということを基本的な共通認識にしながら、本演習では、雇用と働き方・働かせ方をめぐる諸問題解決のための政策課題を、国際比較の視点も踏まえながら議論していきます。