経済統計学ゼミ

教員名 星野 伸明
研究テーマ 数理統計学とその応用
E-mail hoshino@kenroku.kanazawa-u.ac.jp
URL http://stat.w3.kanazawa-u.ac.jp

ゼミの紹介

本屋に行くと、パソコンによるデータ分析の本が色々並んでいます。これを見ても分かるように、誰でも手軽にデータを分析ソフトウェアにかけられるのが現状です。ただし分析ソフトは高級な電卓のようなもので、命令した事しか実行しません。何を命令するか、適切に考える必要が有ります。ところがこれは単純な事では無いらしく、とんでもない命令をした「分析」結果を時々見聞きします。

いったい何が問題なのでしょうか。

データ分析は、何かを知りたいという問題意識があって行われるものです。この問題意識を、ソフトが理解出来るように「翻訳」する必要があります。ソフトは内部で統計理論に基づいた処理を行う為、事前に状況を統計学的に整理する必要が有るという事です。また自分が何をしているのか理解するには、統計理論を知る必要が有るでしょう。要するに適切なデータ分析には、統計学の考え方を身につける事が要求されます。

統計の論理は体得されるべきものだと、私は思います。本演習では経済を対象にして、統計的分析を実践してもらいます。まず経済理論に基づいて現状を認識、問題意識を構成。これを統計的に定式化し、分析を行う事が目標です。その為に経済学の教科書を復習し、統計学の教科書を読みます。

なおしっかり考えられる事は大前提ですが、これを他人に分かるように伝えられなければ何にもなりません。演習ではコミュニケーション能力を養う事も、重視しています。三年次には共同で分析を行い、結果を経済学会大会で発表します。最終的には各自で分析を行い、卒業論文にまとめる事が期待されます。

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