地域経済論ゼミ
教員名 | 佐無田 光(Hikaru SAMUTA) |
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研究テーマ | 1.環境と地域経済に関する理論的・実証的研究 2.地域産業構造の分析 3.サステイナブルな地域発展論 |
URL | http://samuta.w3.kanazawa-u.ac.jp/ |
ゼミの紹介
地域経済論は、「足もと」の地域の具体的な諸問題のなかから、経済社会のダイナミックな相互作用を解明しようとする学問です。言い換えれば、地域を窓にして世界を見る。
市場経済は、いつどこでも等しく作用するわけではなく、地域の諸主体の意識的政策的な取組によって、人々の生活をより豊かにすることもあれば、破壊 的に振舞うこともあります。地域経済論のアプローチは、地域を超えた経済力の作用に対して、地域がとる対応の仕方、すなわち、諸領域にわたる地域政策の相 乗的効果と、政策の意思決定に関わる利害関係者の経済的・社会的・政治的関係を、地域という場で総合的にとらえようとするものです。
従来の地域開発は、企業を誘致し産業を成長させれば雇用が増え所得が向上し人々の生活が改善するという論理で進められてきました。しかし、量的成長 の過程で対策が後回しにされた社会の諸問題(環境の破壊、コミュニティの衰退、文化の画一化、交通混雑等々)の累積の結果、かえって社会的なコストが膨ら み、生活の質的な面が貧しくなっていることが問題となっています。現在、従来型開発が危機に陥っているいくつかの地域では、市民生活や環境を重視した規制 政策を梃子にして、それを地域産業の発展に結び付けようという新しい地域開発が始まっています。
本演習では、各地の最新の動向に触れ、地域調査実習と論文の執筆を体験し、現場から問題を発見し分析し解決を試みる思考の訓練の場を提供したいと思います。