北陸銀行・金沢大学トレーニー派遣プログラムに参加して(中国)

海外体験期間 主な活動
2012年3月(4泊5日) 中国 石川県の企業訪問

 私は大学2年生の春休みに、金沢大学と北陸銀行が共同で運営する「北陸銀行・金沢大学トレーニー派遣プログラム」に参加し、中国の上海へ行きました。このプログラムは、4泊5日の期間中に中国に進出している石川県の企業を訪問し、その企業活動を視察するというものです。訪問した企業は、自動車部品や産業用機械部品を扱う会社や商品棚・商品陳列ケースなどを生産している会社など製造業の会社でした。

 私がこのプログラムに応募した理由は2点あります。1点目は、中国に進出した企業が中国の市場でどのように競争しているのかを確かめるということでした。上海日系企業は高品質の製品を作ることで他社との差別化を行いますが、そのために製品の価格は高くなってしまいます。安価な製品が好まれる中国市場で日系企業はどのような状況にあるのかを確かめたいというのが1つ目の理由でした。2点目は、就職活動が始まる前に実際に世界を見てみたいというものでした。私は将来グローバルに活躍したいと考えていましたが、当時の私は一度も海外に行ったことがなく、具体的に将来なりたい自分が描けていませんでした。このプログラムに参加することでグローバルに活躍するためにはどのような能力が必要なのか、また自分はどのようなかたちで活躍したいかを実際に進出した日系企業の体験等を学ぶことによって確かめたいという動機がありました。

上海 プログラムを通して実際に企業を訪問する中で、日系企業は中国の市場においても品質面で妥協していないことが分かりました。訪問した企業の方のお話によると、中国の顧客の特徴として品質よりも安価なコストを重視する傾向にあるが、高品質な商品を求める顧客が最近は増えてきており、日本の技術力が受け入れられてきているということでした。また、今回訪問した企業の中には同業界の中国企業に自社の工場の見学を許可し、技術力を模倣させることで中国における同業界の発展を試みる企業がありました。「業界の発展を試みることは素晴らしいことであるが技術を模倣されると競争力が低下するのではないか」と質問したところ、「中途半端な気持ちでは簡単に技術は模倣されない。逆に模倣されるようになることは業界の発展を意味する。」、「ライバル企業に技術が模倣されることによって競争力は落ちる。しかし、その試練を乗り越えたところに新しい技術が生まれ、自社の発展につながる。」と答えておられました。このお話から、海外の市場に進出することの意義について新たな視点を持つことができました。

 このプログラムを通して学んだことがもう一つあります。それは、社会で活躍するためにはどのような力が必要であるかということです。この点について、訪問した企業の方から教わったことに加えて、4泊5日を通して同行してくださった北陸銀行の方から学んだことも大きかったように感じます。移動や食事の時間を通して将来のことや就職活動についての不安など様々な相談にのって頂きました。その中で気付いたことは、「目の前のことに一生懸命になること」の大切さでした。4泊5日の中には企業訪問の他に中国の上海大学と交流する機会もありました。そこで出し物として歌を披露することになり、同行してくださっていた北陸銀行の方にも一緒に歌っていただくようお願いしました。初めは学生が中心だったのですが、実際に練習を行うとよりよくなるように様々な提案をしてくださり、最後には学生と共に練習を仕切って頂いていました。このような姿を見て、魅力的な人間とはどのような人であるかを実感しました。実際に社会人の方と深くお話しをする機会は今までなかったのですが、このような経験を経て社会が求める人材や学生時代に高めるべき能力について学ぶことができ、自分の目指すべき道が明確になっていきました。

上海 私がこのプログラムで得たこれらのことは、実際に中国に進出している企業を訪問し、自分の目と耳で直接確かめることによって初めて得られるものでした。このようなプログラムが実施できるのは、金沢大学と北陸銀行が提携関係にあり、金沢大学が国際社会で通用する人材の育成を目指しているためであると思います。この機会を利用して、より多くの学生に世界の現場を体感してもらいたいと思います。(T.F.3年生)

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